2012年 01月 21日
ロンドン・ナショナルギャラリー
ビルバオから小型飛行機で約2時間のフライト、ロンドンに着きました。

食後、さっそくナショナルギャラリーへ。
土曜日ということもあってナショナルギャラリー前広場には多くの人が賑わっていました。
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イギリスではどの国立の博物館・美術館でも入場料が原則無料と決まっているそうです。
チケットを買う手間もなく中へ入れました。
ちなみに入り口には募金ボックスがあり、「入場料は無料です。無料であり続けることを支援するために、募金してください。」といったことが書かれています。

所狭しと飾られた数々の絵画。
教科書で見た事ある作品があちらこちらに!作家も豪華。
ホルバイン、ヤン・ファン・エイク、ティッツィアーノ、ベラスケス、レンブラント、フェルメール、ゴッホなどなど。

外の賑わいに比べると館内は空いていました。
「無料だし、いつでも見れるし」地元の人たちの心理としてはそういった所でしょうか。


ロンドン・ナショナルギャラリー_c0053436_031475.jpgヤン・ファン・エイク(1395年頃 - 1441年)の「アルノルフィーニ夫妻像」(82×60cm)。

透明色は深く透き通っていました。黒色部分の艶が完全に引いてしまい白っぽくなっていたのは残念。

いや、しかしながら美しい。調子も奇麗。肌の陰色、ブルーの色味は凄まじく美しかったです。

輪郭のキワは絵の具溜まりもなくフラットに整っていました。
ロンドン・ナショナルギャラリー_c0053436_026791.jpgティッツィアーノ(1506年頃 - 1576年)「バッカスとアリアドネ」(176.5 cm × 191 cm)。

ティッツィアーノの作品もとても良かった。真ん中の人の動きが好きです。

後世の修復家の仕事あっての、ということもありますが、油絵の耐久性は実に感動します。もちろん作家による組成ミスが無ければの話ですが…。(気をつけます!)

さて、自分でも思ったのですが、ナショナルギャラリーにおいて僕はどうしても造形要素ばかりに目が行ってしまいました。絵の具や構図、指の形や…。
作品世界に誘われる感覚を楽しんだのは最後の方にあった印象派の部屋。
ある意味「僕という人間はそういう事だ」と再認識だったかもしれませんね…。

裸体半裸の人々が壁一面所狭しと躍動的なポーズをとっている、それを見続けるのはエネルギーが無いと負けてしまうかもしれません。一種の絵画酔いの様な。出来れば数日に分けて鑑賞してみたいです。

売店に日本語による所蔵作品ガイドがあったので、それぞれじっくり読んで少しずつ勉強してみたいと思います。


ロンドン・ナショナルギャラリー_c0053436_1502855.jpg夕方まで美術館を堪能し、帰りはホテルまでタクシーを使いました。分かりずらい写真ですが、イギリスのタクシーは後部座席に向かい合わせで座る事が出来ます。4人で乗った場合2人は背中を向けて進む事になります。

僕の泊まった部屋は12階。
見晴らしが良かったです。

明日はいよいよレオナルド・ダ・ヴィンチ展。


つづく…

by unokazu | 2012-01-21 15:43 | art




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