2021年 10月 13日
静岡県伊東市の池田20世紀美術館へ、大学院時代の担任教授・久野和洋先生の大規模な回顧展を観てきました。改めて感じられる滋味深さを発見できたりなど、とても良い展覧会でした。 作品を観ていると空白と余韻の向こう側へ行き、そのまま自分の内なる世界を静かに見つめるような感覚を覚えます。技巧的なものが全面に出るということはなく、絵の具で視点が止まらないところも印象的です。具象絵画における描写の問題について、絵画の可能性、絵とは何か、様々なことを学生時代に教えていただきましたが、今になって実感できたことも多々ありました。久野作品はまだまだ深く、僕自身がさらに歳を重ねてから新たに気づくこともきっと沢山出てくるのでしょう。
回顧展なので年代を追うごとに深まっていく様子が改めて観られたのも感じることが多かったです。呼吸を乱したら一気に何も見えなくなってしまう細い道を黙々と何十年も歩む様な、鋭さを維持すること、更に研ぎ澄まし続けることは大変なことかと想像します。 とにかく感慨深い時間でした。じっくり体感できたことを自分の画業に繋げたい、焦らず見誤らず‥。 今回の外出は家族との一泊旅行も兼ねました。美術館から近い場所にある大室山へ行ったり、シャボテン動物公園へ行ったり、久々の温泉にも癒されました。
by unokazu
| 2021-10-13 17:12
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