2019年 04月 06日
工房見学会
彫刻家・加藤巍山さんの工房見学会に参加しました。
見学会の筆頭は、てぬぐいブランド「かまわぬ」専務取締役・高橋基朗さん。女性お二人は初めてお会いしました。向かって左奥の女性はバカルディジャパンPRの児島麻理子さん。向かって右奥の女性はAronatura(アロナチュラ)代表取締役 山内みよさん。
ギザンさんとは自宅が近いこともあり工房で作品を見せて頂く機会が度々あるのですが、今回は改めて素敵な皆様とご一緒に彫刻について作品について色々と勉強させて頂きました。

まずは創業140年の鰻屋さん高橋屋にて食事を。
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ギザンさん行きつけの鰻屋さん。制作スタイルや作品に込めるイメージ等の話題になりました。油絵は描き直しが何度でも出来ますが木彫はそうはいかない。やはり一筆の重みに対しての一彫の重み、緊張感の違いを感じます。日々の生活リズムをほぼ一定に保ちながら制作を進めて行くことでメンタルのブレを無くすスタイルは僕と違うところです。油絵の場合には画面の中で自分の感覚を探りながら流動的に完成へと向かうことができるので、ふと湧いたイメージを実験的に取り込むことへのリスクは低い。感情の揺らぎが作品の中で効果的に機能することもあります。木彫の場合、流動的に迷うことは難しい。彫り作業よりも前の工程にあたる粘土の原型作りにおいてイメージを明確に具現化しなければならないところが独特に感じます。
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絵画にしても彫刻にしても、作品を生み出す為にはそれなりに時間を要します。数千年の時を超え今もなお人々を魅了し続けている作品も存在している。その様な時間感覚から現代に生きる作家として、世の高速とも思える流行り廃りのサイクルにどう向き合うかという話も興味深い。彫刻家であり仏師でもあるギザンさんは「様式化、体系化される以前の仏の姿にはある"恐ろしさ"が宿っている。近代教養では計り知れない人類の根源。その対岸にある現代という化物。」という話をされています。
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作家の仕事について。僕のイメージですが、「この世×自分」この関係の中から‥目には見えない引力を内包する種を造形を通し作品として結実させること、直視可能な新たな姿をこの世に生み出すことが作家の仕事だと考えています。人の体は食べずには生きられない、精神も同様に糧なくしては人として生きられないのではないだろうか。その糧に携わる者としての責任は必ずやあるはずだと感じます。他者、自分の存在に対する敬意の為にも、結実させる実はより高い純度を常に目指さねばなりません。そう目指すことが自然の摂理として、とても健全であると思われます。

四季の循環や生命の循環、宇宙の循環、この世には様々な流れがありますが、興味があるのはそういった自然の摂理にのった時間の流れとそこから見える世界。
例えば人体というモチーフについて。意識せずともこんこんと流れ受け継がれる生命体としての記憶、姿。美術的な言葉でいうところの「写実的具象的表現」は自然の恵み・畏怖・敬意を宿す在り方としてはとても適している様にも思えます。



ギザンさんの工房にて。制作途中の新作を前に、さらに詳しく色々とお話を聞かせていただきました。言葉とは違う、手仕事による造形という行為でなければ引き出せない感覚やエネルギーがある。改めてそんなことを感じました。
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楽しく刺激的な時間でした。
各分野で活躍されている方々がギザンさんに惹かれる理由がとても分かります。



ギザンさん、モトさん、マリコさん、ミヨさん、貴重なお時間を共有させて頂きありがとうございました!
今後の活動に繋げていきたいと思います。



※作品画像:@gizankatohより




# by unokazu | 2019-04-06 14:21 | art
2019年 01月 10日
新年明けましておめでとうございます
2019年が始まりました。

ここ数年間の年末年始はとても忙しかったこともあり家族に帰省してもらい独り黙々と制作をしていたのですが、今年は自宅にて家族全員で新年を迎えることになりました。(決して今年が暇という訳ではないのですが‥)
元旦は自宅から車で10分ほどの神社へ初詣に行きました。賑やかな雰囲気に新年の勢いを感じました。

今年はグループ展にいくつか参加しますが、春頃からは2020年6月頃の日本橋三越での個展に向けて作品を描き貯める年となります。より良い作品を発表できる様に今年も精進していきたいと思います。

新しい年が素晴らしい一年になりますよう、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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# by unokazu | 2019-01-10 01:18 | notes
2018年 10月 30日
Sextet(セクステット)展
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卯野和宏・小木曽誠・木原和敏・平澤篤・藤原秀一・福井欧夏

■会場:Galley NAO(東京都港区六本木7-2-28 セントラル乃木坂101)
    tel:03-6447-2407
■会期:2018/10/30[火]ー11/10[土]11:00-18:00 ※休廊日11/1、8
※在廊の予定はありません。

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「ガラス瓶と陶磁器」6P(273×410mm)/油彩・パネル/2018 ※額装写真です

初めて出品するギャラリーです。画廊内は白壁のスペースと赤壁のスペースがあります。壁紙が赤い画廊は珍しい気がします。

<ギャラリーNAOへの行き方>
地下鉄千代田線「乃木坂駅」出口3より徒歩2分。「セントラル乃木坂」というマンション入り口の半地下になっている一階に画廊があります。
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※画像:Googleストリートビューより



去る10月10日、つい先日の事ですが「Sextet展」メンバーの平澤篤さん(享年57歳)がお亡くなりになりました。
本展において、急ではありますが最期となってしまった絶筆の作品と平澤さんのアトリエに飾られていた作品が追悼展として展示されることになりました。グループ展ではありますが、ほぼ平澤さんの個展の様なスタイルになっています。何卒ご了承の上、ご高覧賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

国立新美術館から程近い画廊で、日展(11/2~25)とも会期が重なってる展示です。お近くにお越しの際にはぜひお立寄り下さい。




# by unokazu | 2018-10-30 12:42 | art
2018年 10月 11日
運動会
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幼稚園の運動会がありました。
今年も昨年と同様に親が参加する競技が多数。上の写真はクラス対抗三輪車レースでの様子です。他のお父さん方に比べて、我が身の非力さを改めて実感しました‥。大学時代は草野球のサークルで毎日の様に野球の練習に励んでいたり、友人らと毎年スノーボードで雪山を滑っていたこともあったので、記憶の中ではそこそこ運動は出来る気がしているのですが‥今は面影無し、なのかもしれません。



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こちらの写真は親だけによるクラス対抗の綱引きです。


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子供達は相変わらず元気でした。長男もかなり楽しかった様で何よりです。天気が良く、かなり暑かったこともあったのでとても疲れましたが、良い汗を流し清々しい1日でした。




# by unokazu | 2018-10-11 13:09 | notes
2018年 10月 04日
「対岸の音」
第12回アヴニール展終了いたしました。お越し下さった皆様方、誠にありがとうございました。また、SNS等にて応援してくださった皆様方にも感謝申し上げます。


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「対岸の音」8F(380×455mm)/油彩/2018
"Sound of the Other Side", Oil on panel

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※作品細部です。


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※額装された状態の写真です。
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対岸の音、向こう側から聞こえてくる音についての話を少し。
遠くから聞こえる音にはどこか現実感がなく‥懐かしさ・切なさ・心地良さ・寂寞感‥など、様々な感覚や記憶やイメージが入り混じっている様な気がします。過去や未来を思う時にも‥不思議と遠い音を聞いている様な感覚があります。言葉としては白昼夢というものが近いでしょうか。白昼夢を描いた、という言い方をするとそれはそれで違うと思うのですが。言葉で説明するのはなかなか難しいところです。不確定さをそのまま視覚化できるのは絵画の良いところだと思います。漂う感覚ながら強く感じ取っているこの感覚をどう絵画で掬い取るか‥イメージを様々に巡らせています。




# by unokazu | 2018-10-04 11:00 | works
2018年 09月 30日
子供たちのこと
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次男の1歳の祝い。
孫の為に「せっかくだから」との事で一升餅が届きました。長男の時はやらずに過ぎてしまいましたが‥、こういった古くからの祝い事をやるのもなかなか良いものですね。
重いのでやはり嫌がっていましたが‥、グイグイと力強く前へと進んでいました。たくましく育ってもらいたいです。

最近は少しずつ言葉や仕草を真似する様になりました。次男なりの個性が見えてくる様になったので兄とのやりとりなども面白くなってきました。



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早いもので長男はもうすぐ5歳です。
先日、車で食材の買い出しに行く時に「ちょっと待って!変身してから行くから!」と、謎のコダワリを主張していました。お店に入る時は外す様に伝えましたが‥、親としてはまだまだ赤ちゃんの時の記憶が強めに残っているので発言に毎度驚かされています。

次男誕生から仕事面では著書の執筆や2人展の制作などの〆切に追われる日々でしたが、時間の感覚はかなり麻痺していた様に思います。まぁ関係ないかもしれませんが若干白髪も急に増えてしまいました。。息抜き的にも仕事的(展示巡りや交流など)にも独りで外出する機会をなかなか作れない状況が続いているので、世の中の高速スピードと濃厚な交流を遠いところで眺めている心境です。

作家の仕事はよくよく戦争に例えられるくらい(倒す倒される、といった暴力的なイメージがあまり好きではないですが)シビアだと言われたりします。作品以外の時間の使い方にもその重要性が問われている印象です。家庭が〜という視点は作家道からすると何の価値も意味も持たないとされている感じはしますが、僕個人としては良しとしています。怠けたいという事とは別の次元で、僕は自分のペースで作品を生み出していきたい、それが自分自身の作品の本当の意味へと繋がっていく‥と思っていますが‥どうだろうか。

いずれにしても作家は結果としての作品が全てなので、日々全力で頑張りたいです。




# by unokazu | 2018-09-30 01:18 | notes
2018年 09月 09日
「リオンソー ルネサンス 2018」展、終了
会期中の9月2日、15時から夕方まで会場に在廊していました。写真はその日に撮影した展示風景です。

卯野作品は会場入り口のショーウィンドウでした。
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作家の職業について思うこと。例えば農家の方が農作物を育てる様に、あるいは漁師の方が魚を捕らえる様に‥、作家の仕事・職業というものは直視不可能な「存在」を育て・捕らえ、それに直視可能な最適な姿形を与えて出荷することである、というイメージを持っています。食物が体の一部となる様に、作品は心や精神の一部へと繋がっていく。
農家の方や漁師の方が自然の恵みを得ていることにもまた、作品作りと共通したものを感じています。(他の職業を例えに出すとその専門の方に怒られてしまうだろうか‥、すみません)

大自然の恵み、そして(人類史上唯一である)自分自身の個としての恵み。
恵みは、世界にも、どの人にも既に沢山あるのだと思っていますが、果たしてそれに気付くことができるのか、また、それに最適な姿形を与えることが出来るのか‥、そこが難しいところです。
例えば松尾芭蕉と僕が同じ100mの道を一緒に歩いたとしたら、彼はいくつの光輝く存在に気付くのだろうか、と思うことがあります。気付けるだけではなく、それに最適な姿形を与えなければならない。
ゴッホ、ワイエス、ベートーベン、夏目漱石‥。偉大な芸術家は沢山います。先日他界された(残念なニュースが耳に入りとてもショックでした‥)漫画家のさくらももこ氏の作品もとても凄いと感じます。

作品は、いくら見栄えを繕っても、込めたものは良かろうが悪かろうが滲出し、それが作品の存在の全てとなるのではないでしょうか。誤魔化しきれません。そんなことを思います。
それ故に怖いところはありますが、とても面白い仕事だと感じています。




# by unokazu | 2018-09-09 02:02 | art


    


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